誰にでもできる遺言書の作成法

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2020年7月3日

誰にでもできる遺言書の作成法

遺言書を作る目的は、相続人同士のトラブル予防だけではありません。
経営者の方や、未成年の子どもがいる方は必ず遺言書を作っておきましょう。
経営者は、自分が亡くなった後に会社の株式が分散して経営がストップしないようにするために、必ず遺言書を作っておく必要があります。
また、未成年者は単独で遺産分割の意思決定をすることができませんので、子どもが未成年のうちに相続が発生すると「特別代理人選任」という面倒な手続を裁判所に申し立て、特別代理人に報酬を払わなければなりません。
遺言書は、作成後に気が変わっても、いつでも何度でも書き換えることができますので、まずは今すぐ作成することをおすすめします。

遺言書作成の手順

①遺言の内容を、手書きで書く
どのような紙やペンを使うかや、縦書き横書きなどの形式にルールはありません。
遺言の内容は必ず遺言者が自筆で書かなければならず、代筆やパソコンなどにより作成することはできません。
ただし、財産目録を使用する場合には、財産目録は代筆やパソコンの使用することができます。(2019年法改正)

②必ず日付を記載する
日付がない遺言書は無効になるので、必ず遺言書を作成した年月日を記入します。

③署名をする

④捺印する
トラブルを予防するためには実印が望ましいですが、認印や拇印でもかまいません。


遺言書の内容(本文)

たとえば、子どもが未成年なので、全ての財産を妻に相続させる場合の遺言書は、以下のように書くことになります。

遺言書

1 遺言者は、遺言者の有する一切の財産を、妻〇〇〇〇(〇〇年〇〇月〇〇日生まれ)に相続させる。

2 遺言者はこの遺言の執行者として、妻〇〇〇〇を指定する。
遺言執行者は、この遺言を執行するに際し、登記手続、預貯金等の名義変更、解約、払い戻し請求、その他この遺言の執行に必要な一切の行為を単独で行う権限を有する。

〇〇〇〇年〇〇月〇〇日


  住所 〇〇〇〇〇〇〇〇

  遺言者 〇〇〇〇  印


なぜ、「譲る」でなく「相続させる」と書いた方がいいのかとか、遺言執行者を指定しておく方がいい理由など、詳しいことは改めて解説します。
また、相続人同士のトラブルを予防する目的で遺言書を作成する場合には、遺産の総額を予想し、遺留分を考慮しながら分割内容を指定する工夫が必要となりますので、ぜひ一度弁護士にご相談下さい。

作成した遺言書の保管方法

これまで、自分で作った遺言書(自筆証書遺言)は封筒に入れて封をするなどして自宅に保管し、遺言者の死亡後に家庭裁判所で「検認」という手続を受ける必要がありました。
しかし、2020年の法改正で法務局での遺言保管という制度ができ、とても便利になりました。
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji03_00051.html
この制度を使って遺言書を公証役場に預かってもらうと、検認手続が不要となるだけでなく、公証役場が紙とスキャンデータの両方で保管をしてくれるので、遺言書の紛失、消失、改ざんといった心配もなくなり安心です。

遺言書は何度でも書き替えられる

遺言者は、遺言の内容を変更したい場合には何度でも遺言書を作り直すことができます。その場合、常に新しい日付の遺言の内容の効力が優先されることになります。